
現在、看護師の数は不足しているといわれています。
そのため看護師がもっと良い環境、もっと良い給料などを求めて転職する数も増えています。
しかしその転職を成功する人と失敗する人がいます。
その2つを分けるのは何でしょうか?
ここでは、看護師の転職を成功させるために知っておきたいことを徹底解説します。
目次
まず、転職すべきかどうか
だれしも転職を考えだしたら、転職したほうが良いのか、このまま今の職場に残った方が良いのか迷うことでしょう。
もし転職して今の職場よりも待遇が下がったらどうしよう。
かといっていつまでも退職しないとチャンスを逃してしまうかも。
まずは、転職したほうが良いのかどうかの一般的な基準をご紹介します。
①転職した方が良い人
転職した方が良い人は、前提として今の職場で最大限の努力をしている人です。
例えば、今の職場で最大限努力しているが、職場の体制などでどうしてもキャリアアップやスキルアップ等ができない場合。または、同じ仕事をしているのに、ほかの職場より給料などの年収が低い場合などです。
あるいは、他の事情でどうしても転職せざるを得ない人です。例えば、夫の転勤などで引っ越しし、今の職場に通えなくなる人。今の職場では、パワハラなどで心身のバランスを崩してしまう人などです。
②転職しない方が良い人
転職しない方が良い人は、前提として今の職場で最大限の努力をしていない人です。
例えば、自分が努力すれば解決できる今の職場の問題を、転職で解決しようと考えている人やキャリアアップの努力をしない人、長期的なプランのない人などです。
転職に迷ったら、まずは自分が今の職場で最大限の努力をしているかどうか考えてみましょう。
看護婦が転職しやすい時期はいつ?
転職することが決まったら、次はどの時期に転職したらよいかを考えます。
一般的には退職者が多い時期が良いでしょう。
そうなると転職しやすい時期は、退職者が多い時期になります。
欠員がでて人員の補充が活発に行われるからです。
求人数が豊富にあるので、転職者はより自分に合った職場の選択の幅が広がります。
では、退職者が多い時期を見ていきましょう。
転職者の多い時期
①4月
これは看護師だけではありませんが、日本の会社の多くが4月をその年度のはじめに定めています。
そのため4月から新体制にするところも多く、その前後で求人の数が大きく増えます。
また新入社員が入ってくるので、それと合わせてきっちり研修を行ってくれるところも多いです。
②10月
10月も4月と同じような理由です。
4月に年度がスタートの会社は、10月がその年度の下半期のスタートです。
そのため、9月で退職者が多くなり、下半期が始まる10月のにあわせた求人が多くなります。
また、10月にその年度がスタートする会社は4月スタートの会社についで多いとも言われています。
③ボーナス時期後
一般的にボーナスをもらってから転職をするケースが多いです。
夏のボーナスは6月や7月、冬のボーナスは12月にでるのが一般的なので、その後に転職者が増え、求人数も増えます。
いつから転職活動を始めたらいいの?
4月、10月、ボーナス時期に求人が多くなるのはわかりました。
では、いつから転職活動を始めたら良いのでしょうか?
転職活動にどれくらいの期間がかかるかは人それぞれにはなりますが、遅くとも就職したい時期の3ヶ月前から転職活動を開始したほうが良いでしょう。
例えば、4月に就職したけれ、12月~1月あたりから転職活動を開始します。
求人は一定の応募がきたら打ち切られることも多いです。
そのため余裕をもって用意し始めましょう。
あくまで遅くとも3ヶ月前からなので、情報のキャッチなどはもっと前から行っておくと良いでしょう。
看護師の転職、回数や年齢の上限は?
転職する場合に気になるもう1つのことに転職の回数が多かったり、年齢が高かったりすると転職できないのではないか、いうことです。
ここでは転職回数と年齢の上限について見ていきましょう。
転職の回数
看護師の転職回数について、行ったあるアンケート調査の結果では、最も多い転職回数は0回でした。
つまり一度も転職をしていない人です。
転職した人の中で一番多かったのは2回で、全体の25%程度、次いで1回の20%程度でした。
また3回以上と答えた人も30%を超えており、平均するとおおよそ2回の転職回数となりました。
一般的には転職が多くなると採用側もすぐに辞められるリスクを考え、採用を控えるとい
われています。
上記のように看護師では転職する人も多くいるので、2~3回程度の転職であれば問題ないでしょう。
それ以上の回数の場合でも理由がしっかりしていれば問題ありません。
例えば、結婚や出産で退職したなどの理由であれば、マイナスになる可能性は低いでしょう。
転職時の年齢
現在多くの病院では、看護師の求人に年齢制限を設けていません。
そこには深刻な看護師不足の現状があります。
ですので、よっぽどこの年齢層が欲しいという場合を除き、年齢のせいで採用を見送られることは少ないでしょう。
どちらかというと勤務経験を買われて採用されやすい場合も多いです。
十分なスキルを持つベテラン看護師は、即戦力としてどこの病院も欲しい人材なのです。
これまでの職歴や経験、スキルなどをアピールしましょう。
しかし逆にいうと、経験のない分野の場合は不利になることもあるので注意しましょう。
また、これは年齢だけでなく、子供がいる場合も当てはまるのですが、夜勤がある場合は、それができる体力や家庭環境があることが条件になっている場合もあります。
志望動機を明確にし、転職サイトを活用しよう
ここまでは、転職するかどうか迷ったり、不安になることを見てきました。
ここからは、実際に転職を有利に進めるために知っておくことを見ていきましょう。
志望動機を明確にする
志望動機、つまり転職理由を明確にすることには2つの意味があります。
1つは、転職のときに妥協しないようにすることです。
転職した後に後悔することの1つに、希望よりも就職することを優先させたためのギャップがあります。
このギャップを生まないためにも、あらかじめ転職理由を明確にし、自分の中で譲れないラインを引きましょう。
2つ目は採用面接の時に必ず質問されるからです。
転職理由を明確にしておかないと、採用面接のときにあたりさわりのないことしか言えなくなります。
それでは採用担当の心に響きません。転職を成功させるためにも転職理由の明確化は必要です。
また、その理由はできる限り具体的にする必要があります。
年収をいくら以上にしたいなどのお給料面や、この資格を取りたい、いかしたいなどのスキルアップなどです。
後で後悔しないため、よりよい職場に移るため、転職理由を曲げないようにしてください。
情報収集を怠らない
転職を成功させるか、失敗するかどうかの一番の分かれ道は、就職情報をきちんとつかんでいるかどうか、不足していないかどうかです。
転職した多くの看護師は、転職の際に必要な情報を得ることができなかったと感じており、
転職後に転職前の情報とのギャップに苦しんでいるといわれています。
そうしたギャップを避けるためにも、転職活動中は多くの情報を集める必要があります。
転職前に知っておけばよかった情報として、人間関係や職場の雰囲気など求人情報に掲載されていない情報が挙げられます。
では、どのように就職情報を入手すれば良いのでしょうか。その方法をご紹介します。
①自分で調べる
就職情報を得る手段の第一歩は、自分で調べることです。
今はインターネットがあれば、求人検索サイトやハローワークのインターネットサービスで、どのような看護師の求人が出ているのかを調べることができます。
ここでは、次のことに注意して求人情報を見るようにしましょう。
②相場を知る
まずしてほしいことは、業界の相場を知ることです。
勤務形態やスキルによって給料の相場があります。例えば土日が休みな場合はどれぐらいや、ケアマネージャーならいくら、非常勤の場合はこれぐらいの給料など、求人情報に記載されている、給与や勤務時間などの条件をいくつも見比べ、自分が希望する条件の相場感を把握しましょう。
この相場と求めるものが離れすぎていると、転職は成功しません。
③自分が働きたい病院のイメージが明確にする
求人情報の中には、その人にとって良い点も悪い点もあります。
スキルアップはできるが給料の条件は思っているのと違ったり、その逆だったり。
休みが少ないが待遇が良かったりといろいろあることでしょう。
どれか1つ良い条件を見ると、そこに流れてしまう可能性もあります。転職理由を明確にしておけば、優先順位などをつけることもできますね。
また、多くの求人情報を見ることで、イメージが明確になります。
そのイメージと自分の思っているものとのギャップが少ないようにすることが大切です。
転職サイトで調べる
自分で就職情報を調べたら、ある程度の相場や働きたい病院のイメージがつきます。
しかし、人間関係や職場の雰囲気などの求人情報に掲載されてないものは、転職サイトなどを利用しないと情報を集めることは中々できません。
転職サイトのほとんどは、無料で登録することができます。
看護師の転職に詳しいコンサルタントが担当についてくれ、求人情報などに載っていない情報を教えてもらうことができます。
また、本当に待遇の良いところは非公開求人として、担当コンサルタントを通してしか応募できないということも多くあります。
さらに、自分と病院の間に入って自分では聞きにくいことも、コンサルタントが代わりに聞いてくれます。
しかし、転職サイトは数多くあります。どの転職サイトを選んだらいいか迷うことでしょう。
その場合は大手看護師転職サイトを利用するのが良いでしょう。
看護師転職サイトを選ぶ際の基準となるものの1つに、厚生労働省の許可があります。
看護師転職サイトの中には、厚生労働省の許可を得ずにサイト運営しているところもあります。
安心なのは厚生労働省の許可を得てサイトを運営しているところです。
厚生労働省の許可を得ている場合はサイトにその旨が記載されていますので、確認しましょう。
また、看護師転職サイトの運営会社が上場しているかどうかも転職サイト選びの基準になります。
上場している企業であれば資金力もありますし、看護師紹介の実績も多いので安心でしょう。
さらに、求人情報数も転職サイト選びの基準になります。
求人数が多いサイトほど、業界に強い影響力のあるサイトといえます。
転職サイトには求人数の多い全国対応のものと、その土地に強い地域密着型のものがあります。
どちらも一長一短があるのですが、全国対応の看護師転職サイトを利用するとよいでしょう。
全国対応の看護師転職サイトのほうが運営面でしっかりしていることが多く、情報の質もまさっていることがあります。
職場の雰囲気を確認する
ハローワークなどのインターネットサービスや転職サイトを使って、転職する病院をいくつか絞り込んだら、今度は職場の雰囲気を確認します。転職サイトを利用する場合、担当のコンサルタントがついてくれますが、コンサルタントの意見を鵜呑みにするのではなく、別の方法でも確認したほうが良いでしょう。
①実際に病院に行ってみる
転職を決める前に、一度実際に病院に行ってみましょう。
病院に行ってみると、その病院の職員にどのような人がいるか、雰囲気は悪くないかがわかります。
またスキルアップを目指す場合は、病院にどのような設備があるかを確認することで自分の望むことができるかどうかも分かるでしょう。
また、転職サイトによっては、コンサルタントが見学の日をセッティングしてくれるところもあるようです。
実際にその職場で働くスタッフから話が聞けるので、イメージが付きやすいです。
一度コンサルタントに相談してみましょう。
②口コミ掲示板を見る
口コミ掲示板にはいろいろなものがあります。
病院を使った患者さんが投稿しているサイトもあれば、そこで働いている人または働いていた人が投稿するサイトもあります。
どちらも確認してみましょう。
両方から悪くかかれている病院は、オススメできません。
できるだけ口コミが良いところを探しましょう。
しかしあくまで口コミです。やはり実際に行って、自分の目で確かめた方が確実でしょう。
病院以外の道も考えよう
実は看護師が求められるのは病院だけではありません。
園児の健康を守る保育園看護師や、民間の企業で社員の健康管理や健康相談をおこなう産業看護師、さらに治験企業なども看護師を求めています。
そういった職場で働くことは新たな知識を身に着けるきっかけになりますし、資格などを取るきっかけにもなります。
病院以外の道も考えておくと、選択肢がグンと広がります。
看護師転職5サイトを紹介
では、看護師の転職サイトでよく知られている5つのサイトをご紹介しておきましょう。
ナースワーカー
求人件数20,000件。
関東・東海・関西エリアの求人を扱っています。
非公開求人も多く取り扱っているサイトです。
看護師長などの管理職限定求人もあり、専門のコンサルタントがサポートしてくれます。
公式サイト:http://www.kangoshi3.com/
看護のお仕事
全国12万件以上の事業所情報を網羅。
人間関係や雰囲気といった職場情報が充実しています。
転職のポイントとなる給与や夜勤についても、アドバイザーが交渉してくれて心強いですね。
転職が決まると、最大12万円の転職支援金もプレゼントされます。
公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/
医療ワーカー
非公開求人も含め全国58,000件以上の求人件数を誇ります。
コンサルタントが親身になって相談に乗ってくれると評判です。
公式サイト:http://iryouworker.com/
マイナビ看護師
転職でおなじみのマイナビが運営する看護師専門転職サイト。
全国対応で求人数は30,000万件以上。
マイナビというブランドの安心感が魅力です。
転職後のミスマッチが低いと評判です。
公式サイト:https://kango.mynavi.jp/
ナースパワー
看護師専門の専門会社として25年の歴史を持ち、医療機関との太いパイプが魅力です。
求人数は全国38,000件以上。
離島や沖縄の両施設などで中・短期勤務する求人がユニーク。
公式サイト:http://www.nurse-pw.jp/
看護師の転職を成功させるために知っておきたいことまとめ
今回は、護師の転職を成功させるために知っておきたいことをご紹介しました。
まず最初に、転職すべきかどうかを見極める必要があります。
- 転職した方が良い人は、前提として今の職場で最大限の努力をしている人です。
- 転職しない方が良い人は、前提として今の職場で最大限の努力をしていない人です。
まずは自分が今の職場で最大限の努力をしているかどうか考えてみましょう。
転職することが決まったら、次はどの時期に転職したらよいかを考えます。
一般的には退職者が多い時期があります。それは次の3つです。
- 4月
- 10月
- ボーナス時期後
遅くとも上記の時期の3か月前から転職活動を始めましょう。
転職の回数や年齢の上限についても説明しました。
- 転職は2~3回程度の転職であれば問題ないでしょう。
- 年齢の上限も今はないところが多いです。
次に、転職を有利に進めるために知っておいてほしいことをご紹介しました。それは、次の2つです。
- 転職理由を明確にする
- 就職情報
特に就職情報は大事です。
就職情報を得る方法としては次の3つの方法があります。
- 自分で調べる
- 転職サイトを利用する
- 職場の雰囲気を確認する
また、保育園看護師や産業看護師、治験企業などの病院以外への転職も検討しましょう。
転職は人生の転機となるもので、誰もが不安になります。
この記事を参考にぜひ自分に合った転職先を見つけてください。